法人印とは、企業や団体が使用する複数の印鑑の総称です。
法人印鑑や会社印とも呼ばれ、会社実印(法人実印・代表者印・丸印)、会社銀行印、角印(社印)、会社認印の主に4種類があります。
これらに加えて、会社の住所などが入った住所印も購入しておくと便利です。
法人印は、取引先との契約締結や銀行口座の開設、請求書への押印、郵便物の受け取りなどの幅広いシーンで使用されます。
会社実印(法人実印・代表者印・丸印)
会社実印とは、会社の設立時に法務局へ登録する印鑑のことで、会社の意思決定を示す重要な印鑑です。
会社実印は会社の実印として法的効力を持ち、株券の発行や不動産売買、社外との契約締結などの重要な場面で使用されます。
なお、セキュリティ面でのリスクがあるため、会社実印を認印として使用するのは避けましょう。
印面は二重の円になっており、外枠(回文)には会社名や団体名、印面の内枠(中文)には「代表取締役印」「代表者印」などの役職名が入ります。
会社銀行印
会社銀行印とは、会社の銀行口座の開設時に銀行に届け出る印鑑のことです。
会社銀行印は、口座からの入出金・手形や小切手の発行時など、会社の金銭を直接動かす際に必要となります。
会社実印と同じく、印面は二重の円になっています。
印面の外枠(回文)には会社名や団体名、印面の内枠(中文)には「銀行之印」の文字が入ります。
※会社実印と会社銀行印の兼用は、紛失・盗難時の被害が大きくなるためおすすめできません。
角印(社印)
角印とは、会社名や屋号が刻印された四角い印鑑のことで、社印とも呼ばれます。
日常的な業務で用いられ、見積書・納品書・請求書・領収書などに押す認印として使用されます。
角印の印面には会社名や屋号が入りますが、印影のバランスを取るために、おくり字と呼ばれる「印」や「之印」が入る場合があります。
会社認印
会社認印は、会社実印を押すほどではないが、代表の印鑑が必要な際に使用する印鑑です。
会社を代表する印鑑である会社実印の使用頻度を減らし、偽造・悪用のリスクを減らす役割があります。
印面は会社実印と同じく二重の円で、外枠(回文)には会社名や団体名、印面の内枠(中文)には「代表取締役印」「代表者印」などの役職名が入ります。
なお、会社認印は専務取締役や部長などの役職ごとに作成が可能です。
住所印
住所印とは、会社名や住所などが刻印されたスタンプのことで、「アドレス印」や「宛名印」とも呼ばれます。
同じ内容を繰り返し記入できるため、領収書や請求書、封筒、小切手・手形などの書類に住所などを手書きする手間が省けます。
書き間違いも防止できるので、業務効率を上げるためにも、他の印鑑とあわせて作成しておくとよいでしょう。