契印とは
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契印(けいいん)とは、2枚以上の契約書が1つの連続した文書であることを証明するために、両ページにまたがって押すハンコのことです。
契印が押されることで、契約書のページが正しく連続していることが証明できます。
また、文書の抜き取りや差し替えを防止することもできます。
契印を押すのはこんなとき
契印は、契約書が1枚だけではなく複数ページになった場合に押します。
また、株主総会や取締役会の議事録などが複数ページになるときにも押すことがあります。
他にも法人登記をするときの規則として、申請書・定款などが2枚以上になる場合も、契印を押すことになっています。
外国人の方が日本で会社を設立する場合も、法人登記には「契印」が必要です。
その場合はハンコを使わずに、署名(サイン)で契印をする方法がいくつかあります。
契印の押し方
ホチキス止めされた契約書の場合
ページ数が少なく、ホチキスで止められた契約書の場合は、すべてのページの見開き部分に両ページにまたがって押します。
ページを軽く開いた状態で押すのではなく、ホチキスを止めている部分までページを左右に広げて押しましょう。
(3ページ・4ページ目がある場合も同様に押します。)
契印は、契約の署名に押したものと同じハンコを使います。
また、契約書に署名・押印している全員が契印を押す必要があります。
ホチキス止めされた契約書は、ホチキスを外すと文書の抜き取りや差し替えが簡単にできてしまいます。
しかし、契印が押してあるとページの連続性を示すことができ、抜き取りや差し替えの抑止効果もあります。
すべてのページに契印があれば、仮にページが抜き取られても、見開きの契印の位置がずれていればすぐにわかりますし、ページの差し替えがあった場合にも、ハンコが押されていないとすぐに乱丁が判明します。
- ページ数が多く、見開きに段差ができてハンコが押しにくいときはどうしたら良いの?
- 見開きにハンコを押すのは思いのほか難しいものです。
たった1ページ分の段差でもうまくいかないこともあります。
段差がないようになるべく平らにするために、高さが足りない方のページの下に紙を足して高さを合わせましょう。
また、下にやわらかい素材のなつ印マットなどを敷くことも重要です。
ハンコを押すときは、ハンコの真上から体重をかけ、ぐっと力を入れます。
なつ印に失敗してしまったら、別の位置に再度押しなおします。
上から押しなおそうとしても、上手くいかないのでやめましょう。
(失敗したときの対処方法は、相手方に確認を取るのが確実です。)
このように、見開きにハンコを押すのは難易度が高いです。
失敗を防ぐためにも、あらかじめ不要な用紙などで段差を再現して練習するのも手です。
製本された契約書の場合
製本された契約書の場合は、表紙か裏表紙のどちらか1箇所に契印を押すだけでOKです。
(製本されたものを「袋とじ」と呼ぶこともあります。
袋とじとは、各ページが帯で糊付けされて、差し替えられないようにしてある契約書のことです。)
押す位置は、製本テープと書類の紙にまたがるようにしてハンコを押します。
契印は、契約の署名に押したものと同じハンコを使います。
また、契約書に署名・押印している全員が契印を押す必要があります。
袋とじに製本された文書は、文章の一体性・連続性が明らかです。
文書の抜き取りや差し替えをしようとすると、製本テープをはがす必要があり、すり替えたことがすぐにわかってしまいます。
そのため、製本テープにかかるように1箇所にハンコが押してあれば事足り、すべてのページに押印する必要はないのです。
もしあなたが契約書を作成する場合、ページ数が多くなるようであれば、袋とじに製本をしておくのがオススメです。
ホチキス止めにしてしまうと、すべてのページに契印を押さなければなりません。
また、見開きにしたときに左右のページの厚さに違いが出て、ハンコを押すときに完全な形で押せなくなってしまうこともあるでしょう。
きちんと製本にしておくと、表紙か裏表紙どちらか1箇所のなつ印で済み、全員がすべてのページにハンコを押す手間もかかりません。

契約書などを製本する際は、市販の「契約書用製本テープ」を使うとカンタンに袋とじの製本ができます。
契印と割印の違い
「契印(けいいん)」と「割印(わりいん)」はよく混同されます。
契印は、ハンコが左右のページに分かれるので、見た目が「半分に割れている」というイメージから割印と呼ばれるのだと推測されます。
しかし、「契印」と「割印」の役割は少し違います。
「契印」は、契約書が複数ページになったときに、そのページの連続性を示すために押されるハンコです。
後から文書が抜き取られたり、差し替えられたりするのを防ぐ役割があります。
一方「割印」は、原本と写しなど2部以上の契約書を作った場合に、それらの文書の整合性がとれていること、または関連があることを示すために押されるハンコです。
後からどちらか一方の文書が改ざんされたり、不正にコピーされるのを防ぐ役割があります。
以下に、契印と割印の違いをまとめました。
契印(けいいん) | 割印(わりいん) | |
---|---|---|
押し方 |
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目的 | ページの連続性を示すために押す | 文書の整合性がとれている、または関連があることを示すために押す |
効果 | 文書の抜き取りや差し替えを防ぐ | どちらか一方の文書が改ざんされたり、不正にコピーされたりするのを防ぐ |
何に押すのか |
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使うハンコ | 署名・押印に使った印鑑と同じもの | 署名・押印に使った印鑑と同じ必要はない |
二人以上が署名・押印しているとき | 全員分のハンコが必要 | 全員分のハンコが必要 |