実印と銀行印を同じ印鑑にするのは危険!兼用のリスクや管理のコツを紹介
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実印と銀行印は役割が違う
実印と銀行印は、それぞれ別の役割を担っています。
兼用を避けるべき理由を理解するためにも、まずは実印と銀行印の違いを押さえておきましょう。
実印とは
実印とは、市区町村の役所に登録された印鑑のことで一人につき1本のみ所有できます。
個人印鑑において最も重要な印鑑で、不動産の売買や遺産相続など、高額な契約・取引で使用されます。
「本人が押印した」ことを証明するために、印鑑証明(印鑑証明書)とセットで求められる場合がほとんどです。
銀行印とは
銀行印とは、銀行や信用金庫などの金融機関に登録された印鑑のことで、預金者の本人確認をするために使用されます。
金融機関での口座開設や窓口での預金引き出しなど、自分の財産に関わるシーンで必要となります。
実印ほどではありませんが、個人印鑑のなかでも重要なはんこです。
実印と銀行印を同じ印鑑にするとリスクがある
実印と銀行印を同じ印鑑にまとめると、以下のようなリスクがあります。
偽造・悪用のリスクが高まる
実印と銀行印を兼用すると、同一の印鑑を使用する機会が増えるため、その分だけ盗難・紛失のリスクが上がります。
兼用した印鑑が第三者の手に渡ると、知らぬうちに不正な取引をされたり高額な契約を結ばれたりと、大きな損害を受ける可能性があります。
また、印鑑は印影(朱肉を押した跡)から偽造が可能です。
印影を第三者に見られる回数が増えると、実印・銀行印そのものを偽造される可能性が高くなり危険です。
紛失・盗難時に手続きの手間が増える
実印と銀行印を兼用すると、紛失・盗難の際に『印鑑登録の変更』と『銀行印の変更手続き』の両方を行う必要があります。
実印と銀行印を1本ずつ所有している場合に比べて、手続きの手間や精神的ストレスが大きくなるため、兼用は避けるのがベストです。
実印と銀行印を兼用するメリット
実印と銀行印を同じ印鑑にまとめるメリットは、以下の2つです。
- ①印鑑の管理が簡単になる
- 「どっちが実印だったかな…」と印鑑を確認する手間がかからず、1本で完結するため心理的にも楽になります。
- ②費用を節約できる
- 本来2本必要な印鑑が1本で済むため、コストカットできます。
しかし、実印と銀行印の兼用はメリットよりもデメリット(リスク)の方が大きく、おすすめできません。
「楽だから」「お金がかからないから」と安易に同じ印鑑にまとめるのは避けましょう。
認印と実印・銀行印を同じ印鑑にするのもリスクがある
認印は、役所・金融機関に届け出をしていない印鑑のことで、宅配便の受け取りや回覧のチェックなど日常的に使用されます。
既に認印を持っている場合、「手元にある認印を、そのまま実印や銀行印にしよう」と考える方もいるかもしれません。
しかし、認印と実印・銀行印を同じ印鑑にするのは危険です。
認印は実印・銀行印に比べて使用シーンが多いため、紛失・盗難の被害にあう可能性が高く、印影が第三者の目に触れる機会も多くなります。
偽造・悪用の危険性を減らすためにも、実印・銀行印・認印は、それぞれ別の印鑑で作成するのがベストです。
実印・銀行印はサイズや書体を変えると見分けやすい
「実印と銀行印を1本ずつ持つと、見分けるのが面倒」という場合は、実印・銀行印それぞれの見た目を変えると区別しやすくなります。
印鑑の見た目を変えるには、以下の切り口があります。
サイズ【実印を大きくする】
実印と銀行印のサイズは、実印>銀行印が一般的です。
実印を銀行印より大きくすれば、サイズから区別がしやすくなります。
おすすめのサイズを下表にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
印面内容(彫る名前)【実印をフルネームや名前のみにする】
実印をフルネームで作成し、銀行印を苗字のみで作成すると印面で区別がしやすくなります。
印影が適度に複雑になるフルネームでの作成は、偽造などの悪用リスクが下がるため実印でよく選ばれる方法です。
なお、結婚などで苗字が変わる可能性があるため、女性は名前のみで作成する方も多くなっています。
男性におすすめ | 女性におすすめ | |
---|---|---|
実印 | フルネーム | フルネームor名前のみ |
銀行印 | 苗字のみ | 苗字のみor名前のみ |
書体【吉相体(印相体)・篆書体で分ける】
偽造のされにくさ・印鑑照合のしやすさが求められる実印・銀行印の書体には、吉相体(印相体)・篆書体が最適です。
そのため、実印を吉相体(印相体)で、銀行印を篆書体で作成すれば、書体で判別しやすくなります。
もちろん見た目の好みで選んでもよいですが、吉相体(印相体)の方がさらに複雑な印影になるため、実印におすすめです。
印材(素材)【実印・銀行印で印材を変える】
実印と銀行印で印材を変えれば、見た目で区別がしやすくなります。
定番の黒水牛をはじめ、価格面なら薩摩本柘、耐久性や押しやすさではブラストチタンがおすすめです。
耐久性や押しやすさに優れた印材を下表にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
また、上記以外にも印材には多彩な種類があります。
詳しい情報は、下記ページをご覧ください。
印鑑の素材(印材)について詳しく知りたい方はこちら
アタリ【印鑑の上下を示す目印の有無】
アタリとは、印鑑の上下を示す目印のことで、これがあるとまっすぐに印を押しやすくなります。
アタリにはスワロフスキーやジュエルなどの種類があるほか、アタリを付けない選択肢もあり、お好みでカスタマイズが可能です。
実印と銀行印の一方だけにアタリを付けたり、それぞれに違う見た目のアタリを付けたりすれば、印鑑の区別もしやすくなります。
実印と銀行印はセット購入がおすすめ
「実印と銀行印を同時に作りたい」という方は、単品よりもセット購入がお得&おすすめです。
ハンコヤドットコムでは、実印と銀行印に朱肉付きの印鑑ケースが付いたお得な2本セットをご用意しています。
ハンコヤドットコムでは、専属のデザイナーがあなただけの印面を一文字ずつデザインしています。
同じ名字でもすべて異なるデザインに仕上げるため、セキュリティ面が重要な実印・銀行印も安心して作成いただけます。
また、経験豊富なカスタマーサポートが電話・メールで疑問にお答えするため、初めて印鑑を買う方でも安心です。
ハンコヤドットコムの充実したサービス
- 「急ぎで印鑑が欲しい」→最短即日出荷サービス
- 「どんな書体のデザインになるか不安」→印影デザインの確認サービス
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既に実印・銀行印を兼用している場合
印鑑をもう1本作成するのがおすすめ
既に実印と銀行印を同じ印鑑にしている場合は、もう1本印鑑を作成するとよいでしょう。
実印・銀行印のどちらを新しくするかは、好みで構いません。
サイズ・印面内容・書体・素材などを既存の印鑑と変えておけば、使用時に印鑑の区別がつきやすくなり便利です。
また、印鑑ケースのカラーや材質を既存の印鑑と全く違うものにするのもおすすめです。
実印(印鑑登録)の変更手続きをする
実印と銀行印の兼用をやめて、新たに実印を作成する場合は、実印(印鑑登録)の変更手続きが必要です。
詳しい手順は下記ページをご覧ください。
実印(印鑑登録)の変更方法はこちら
銀行印の変更手続きをする
実印と銀行印の兼用をやめて、新たに銀行印を作成する場合は、銀行印の変更手続きが必要です。
詳しい手順は下記ページをご覧ください。
銀行印の変更方法はこちら