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印鑑証明の勘定科目と仕訳は?発行手数料の扱いについて

印鑑証明(印鑑証明書)の取得にかかった発行手数料は、どの勘定科目で処理をすればよいのでしょうか。

この記事では、印鑑証明の取得時に用いられる勘定科目と仕訳例について解説します。

印鑑証明(印鑑証明書)の勘定科目と仕訳

印鑑証明を発行したときの勘定科目

印鑑証明の取得にかかった発行手数料には、以下のいずれかの勘定科目が用いられます。

  • 租税公課
  • 支払手数料
  • 雑費

租税公課として処理

印鑑証明を発行したときの勘定科目として、最も一般的なのが租税公課です。
租税公課とは、租税(国税や地方税)と公課(国や地方公共団体から課せられる負担金など)を計上する勘定科目です。
印鑑証明の発行手数料は、法務局または地方公共団体への支払いになるため、租税公課で処理されるケースが多くなっています。

支払手数料として処理

支払手数料とは、取引・手続きの際に発生した手数料を処理する勘定科目です。
印鑑証明にかかった発行手数料は、印鑑証明の対価として法務局や地方公共団体に支払ったと考えられるため、支払手数料として処理できます。

雑費として処理

雑費とは、どの勘定科目にも該当せず、1回あたり・年間を通して少額で、重要度の低い支出を処理する勘定科目です。
印鑑証明の発行手数料は、法人で1通450円程度、個人で1通300円程度と少額なので、年間の発行回数が少なければ雑費として処理できます。

注意点として、雑費にはさまざまな支出が含まれるので、無計画に計上すると使用用途が分かりづらくなることが挙げられます。
印鑑証明の年間発行数を把握したい方は、他の勘定科目を選択することをおすすめします。

どの勘定科目で処理してもOK

印鑑証明を発行したときにどの勘定科目を選ぶかについては、具体的な法令もないため、各企業の自由です。
そのため、最適な勘定科目を選択することが、予算管理のうえでも重要なポイントになります。
今後も同じような取引をスムーズに処理できるよう、どの勘定科目を用いるかの基準を定めておくとよいでしょう。

また、会計には「継続性の原則」があり、一度使用する勘定科目を定めたら、変更せずに継続して使用するのが大前提です。

継続性の原則とは、会計処理の原則や手続は毎期継続して適用し、みだりに変更してはならないとする企業会計原則の一般原則。

勘定科目を何度も変更すると、会計分析が正しく行えないうえ、外部から「不正をしているのでは?」という疑惑をかけられることもあります。
しかし、「印鑑証明の発行手数料を雑費で処理していたが、より適切に金額を把握するために租税公課や支払手数料に変更したい」など正当な理由があれば、勘定科目の変更は可能です。

印鑑証明の発行手数料の仕訳例

印鑑証明を取得するとき、法人の場合は購入した収入印紙を申請書に貼付して法務局に提出しますが、個人事業主(フリーランス)の場合は市区町村役場などの窓口で手数料を支払うのが一般的です。
今回は勘定科目を租税公課として、収入印紙を使用した場合の仕訳例を解説します。

印鑑証明1通を取得するため、発行手数料450円分の収入印紙を現金で購入し、すぐに申請した場合

購入した収入印紙をすぐに使用した場合は、以下の仕訳になります。

借方 貸方
租税公課 450円 現金 450円

印鑑証明1通を取得するため、ストックしていた発行手数料450円分の収入印紙を使用した場合

収入印紙を大量にストックしていた場合、年度末や月末などの時点で残っていれば、そのタイミングで貯蔵品として処理するのがスタンダードです。
貯蔵品として処理した収入印紙を使用するステップまで含めて、以下の手順が一例になります。

STEP1:収入印紙を購入し、ストックする

収入印紙8,000円分を現金で購入しストックした場合は、租税公課で処理します。
ストックした収入印紙を使用したとき、追加の仕訳は不要です。

借方 貸方
租税公課 8,000円 現金 8,000円
STEP2:年度末や月末などのタイミングで収入印紙のストック数を確認する

年度末や月末などに収入印紙が残っていれば、貯蔵品として処理します。
今回は3,000円分残っていた場合の仕訳例です。

借方 貸方
貯蔵品 3,000円 租税公課 3,000円
STEP3:ストックしていた発行手数料450円分の収入印紙を使用して印鑑証明1通を取得

貯蔵品としてストックしていた収入印紙を使用したら、租税公課として処理します。

借方 貸方
租税公課 450円 貯蔵品 450円

印鑑証明とは?

印鑑証明(印鑑証明書)とは、印鑑登録が完了すると取得できる書類で、登録された印鑑が本物であると証明するものです。
印鑑証明の提出によって本人確認が図れ、偽装やなりすましを防げるため、重要な契約を締結する際に求められることがあります。
とくに法人においては、会社の実在を証明できる重要な書類です。

法人の印鑑登録の方法や印鑑証明の取得方法については、下記ページをご確認ください。

ちなみに、個人事業主(フリーランス)にビジネス用の実印は存在しません。
印鑑登録をするときは、本人の個人の実印を用います。
詳しい内容は、下記ページをご確認ください。

印鑑証明が必要な場面

事業において印鑑証明が求められる場面の一例には、下記のものがあります。

  • 法人名義の銀行口座を開設するとき
  • 土地や建物を売却し、所有権が移転するとき
  • 不動産の賃貸契約を結ぶとき
  • 金融機関から融資を受けるとき など

印鑑証明の発行は非課税

印鑑証明の発行は、消費税がかからない非課税取引になるため、勘定科目によっては注意が必要です。
支払手数料や雑費は、会計ソフト上で課税仕入になっているケースがほとんどなので、補助科目を作成して消費税区分を非課税に設定しましょう。
一方、租税公課は非課税設定になっていることが多いため、あまり心配する必要はありませんが、念のため設定の確認をしておくと安心です。